JSA認定ワインエキスパート受験記録 (5)二次試験 Vol.1

二次試験の受験記録の1回目です




2012年の一次試験は8/27(月)、そして二次試験は9/24(月)に開催されました

この間は約1ヶ月しかありません

僕たちは9月にサンセバスチャンへの旅行に出かけてしまったため、二次のテイスティング対策にはあまり時間が取れませんでした


そもそも、まずは一次をパスするのが最優先であり、二次は一次に合格できてから対策すればよいだろうと高をくくっていたところがあります

一次に合格できるかどうかわからない人間が、二次の対策を始めるのは何となく馬鹿げているような気がしていたせいもあります


そんなわけで、一次が合格してようやく始めたことは、まずコノスルのワインをいくつか買ってきて比較して飲んでみること

この時に買ってきたワインがこちらのワインでした

しかしこのあと、僕は少々焦り始めます

カブちゃんにブラインドで出してもらって飲んではみるものの、違いがはっきりとは分からない・・・

こんな調子ではたして二次のテイスティングをクリアできるだろうか


そんな不安を抱えたままサンセバスチャンへ旅立ちました



帰国後、テイスティングは独学では限界があると感じ、愛宕にある某ワインスクール(某の意味、無いですか)のセミナーに参加することにしました

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まずは白6種類を比較テイスティングするセミナーに参加しました


二次試験対策講座 白ワイン 

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品種ごとの細かい解説があるのかと思ったのですが、試験直前のセミナーであるためより実践を意識したものでした

いきなり「よーい、はじめ」のような感じで配られたワインをせっせと飲んで、本番さながらのマークシート式解答用紙にある選択肢の中から答えを選んでいくというもの

こういうのは初めてだったから、周りの生徒のやり方を見よう見まねでテイスティングし、解答を埋めていきました


困ったなと思ったのは、並べられた選択肢の中から全く解答が選べないこと

そもそも、二次試験がどういった形式で行われるのかということが独学ではなかなか分からなかったので、まさにこういう事を知りたかったのではありますが

普段、”液体の輝き具合”やら”ディスクの厚さ”やら”香りの豊かさの程度”なんでそれほど意識して飲んでいません

あっという間に時間切れになってしまいました

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なるほど、こういうことを二次では聞いてくるのか、ということを初めて知ったということと、もう一つ分かったのは僕が感じる印象は全体的に模範解答よりは”強め”に感じてしまうということ

濃いと思ったものが正解は「淡い」だったり、アタックが強いと思ったものが「やや軽い」だったり

それは普段飲んでいるワインと、セミナーで出されるワインの価格帯の違いによるものだということに気づきました

たとえば、今回のセミナーで出たのは

 ・ 甲州
 ・ ミュスカデ
 ・ サンセール
 ・ マールボロ ソービニヨン・ブラン
 ・ シャブリ 1er クリュ
 ・ ナパヴァレー シャルドネ

甲州とミュスカデは別としても、それ以外のワインは3000円~4000円の価格帯です

普段こんなの飲みませんから、味わいがどうしてもしっかりとしたものとして感じられてしまうのです

これには参ったと思いました

僕の標準は1000円からせいぜい2000円ですから、普段飲みつけないクラスのワインの違いを読み取れるのか不安になりました


もう一つ、なぜ試験対策的にミュスカデが取り上げられているのかが分かりません

ロワール川の河口近くくらいでしか作られていないこの線の細いワインが、なぜ登場してくるのか

おそらくは甲州との組み合わせなのではないでしょうか

線の細さと色合いの淡さということでは比較的似ているともいえます

つまり、甲州がそろそろJSAの二次試験に出てくることを想定し、ミュスカデとの対比により違いをはっきり理解しておこうと、そういうことなのかも知れません

僕はミュスカデと甲州は全く異なる味わいだと思うのですが、この日の生徒でも間違っている人が結構いました

いずれにしても、僕はまだ甲州は試験には出てこないのではないかと踏んでいます


 ・ 価格帯の高いワインが出てくること(よって飲みつけない味がする)
 ・ 試験的に解答用紙から正解を選んでいくという作業に不慣れなこと(よって時間切れになる)

この2点にショックを受け、僕の最初のセミナーは終わっていきました



同日の午後には赤6種のセミナーに申し込んでおきました


コンビニで買ってきたおにぎりを愛宕神社で食べながら時間をつぶしました


川内倫子の「うたたね」みたい(?)
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神頼みも忘れずに
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この2匹の猫は最初「なんだこいつ」という感じで僕のことを見ていた(ような気がした)のですが、おにぎりを食べ始めるとおねだりしに近寄ってきた
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このあたりは猫が多いですね
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さて、午後の赤ワインのセミナーです


二次試験対策講座 赤ワイン

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登場したワインは

 ・ コート・ド・ボーヌ・ヴィラージュ
 ・ ヤラヴァレー ピノ・ノワール
 ・ メルロ(井筒ワイン)
 ・ ジゴンダス
 ・ シャトー・デュ・ムーラン(オー・メドック)
 ・ カリムナ・シラーズ BIN28

日本のメルロを除き、今回も3000円~4000円のワインばかり

外観、香り、味わいといった分類や、選択肢の中から正しいとされる答えを選んでいく作業にも少しは慣れましたが、正答率はボロボロです・・・


だけど、白と赤の二つのセミナーを受けて、だんだんとコツのようなものが分かってきました


それは、

 「ブドウ品種が絞り込めれば、そのブドウ品種に適した選択肢を選んでいけば正解率が高くなる」

というものです

もしカベルネだということが分かれば、カベルネらしい答えを選択肢の中から選んでいく

カベルネで色合いが淡いとか粘性が弱いとかタンニンが軽めとか、そういう答えは選ばない

逆に、品種が絞れないと非常に選択肢に悩むということです

外観、香り、味わいなどそれぞれで全くちぐはぐで品種を通じた一貫性の無い解答を選んでしまうことになってしまうかも知れません

それでも、少なくともセミナーの講師陣の解説を聞いている限りはそういうニュアンスをくみ取りました

この品種だからこう選ぶ、と



ということは

品種に応じたコメントサンプルを収集すれば、つまり「セミナーをいくつか受けてできるだけ多くのブドウ品種を経験すれば」、自分の中に正解に近づくためのサンプルがたまっていき、実際の試験で出題された品種にヒットする可能性が高くなる(はず)

ある意味、スクールの思うツボだったかも知れません


そうして、新たに赤白3品種ずつのセミナーに申し込んだのでした・・・



二次試験対策講座 MIX(赤白ワイン)

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出題された品種は以下の通り

 ・ ミュスカデ (またミュスカデ!)
 ・ マールボロ ソービニヨン・ブラン
 ・ コンドリュー
 ・ ボージョレ・ヴィラージュ
 ・ メルキュレ
 ・ ソノマカウンティ カベルネ・ソービニヨン


一番安いのがボージョレの2000円弱、続けてミュスカデの2000円強、それ以外は3000円以上のクラスであり、ギガルのコンドリュー(!)に至っては7000円くらいの価格のものです

こんなところでコンドリューが飲めるなどと浮ついている訳にはいかないのですが、しかし7000円もするようなワインは試験には出ないでしょう

ヴィオニエの品種特性を押さえるという狙いだと思いますが、しかしギガルですか・・・

愛好家としては嬉しいのですが



この時になると、だいぶスイスイと回答が選べるようになっていました


赤と白のセミナーを受けてから、自分で「ブドウ品種に応じた標準的なコメント」をまとめたエクセル(ここでもまたエクセルが登場)を作成し、講師によるコメントの違いもあるため講師の名前も付して、まとめていきました


たとえば白なら左から

 ミュスカデ→甲州→ソービニヨン・ブラン→シャルドネ

赤なら左から

 ガメイ→ピノ・ノワール→メルロ→カベルネ

などと、左から右に軽いものから重たいものへとブドウを並べ、それに応じた外観、香り、味わいのコメントの変化をまとめたものを作成し、試験対策としてのコメントを整理し記憶していきました

これは結構役に立つと思います



二次試験対策講座 蒸留酒・リキュール・フォーティファイドワイン


それぞれに特徴のある飲み物なので、記憶のサンプル収集が手っ取り早いと考え、これも愛宕のワインスクールに申し込みました

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10種をブラインドで飲んでいきます

 ・ ルビーポート
 ・ ペドロ・ヒメネス
 ・ ピノー・デ・シャラント
 ・ シャルトリューズ ジョーヌ
 ・ テキ-ラ
 ・ ウォッカ
 ・ ドライジン
 ・ アーリータイムズ
 ・ コニャック フィーヌシャンパーニュ
 ・ グレンフィデック

自分でこれだけの酒を買ってきて試してみるというのはなかなか難しい

そういう意味では良い機会になったと思います

ただし、2012年の試験に出たのはこの中からはゼロでしたが・・・


過去の二次試験に出された酒類を見て、

 「今年はコニャック、アルマニャック、カルヴァドスあたりが来そうだ」

そう勝手に考えていて、実はすでに目白の田中屋で購入してありました

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カルヴァドス、出ましたね

こんなにリンゴの香りがする蒸留酒を外すわけはない

そう思い込んでいたのですが、実際の試験では外してしまったのです

ある種の思い込みがあったわけですが、これは後ほど触れたいと思います



二次試験対策講座 MIX(赤白ワイン)

最後の悪あがきをしよう、サンプルを増やそう、そう考えて直前のギリギリに受講しました

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 ・ プイィ・フュメ
 ・ ヴーヴレイ
 ・ アルザス ゲヴュルツトラミネール
 ・ マスカットベリーA(塩尻:サントリー登美の丘ワイナリー)
 ・ キャンティ・クラシコ
 ・ シャトー・ラ・ドーフィンヌ(フロンサック)


さすがにこれだけテイスティングをしてくると、制限時間もあまるようになってきます



結局、テイスティング対策として僕が取り組んだのは試験直前に愛宕のワインスクールの二次対策セミナーに計5回通ったこと

そして、スクールで出なかったけれど本番で出そうな品種データを集めるため、スクールの帰りに虎の門のカーヴ・ド・リラックスで南アのシュナンブランキャンティシノンリースリングを買って飲んだこと

それくらいでしょうか

独特なマークシート方式の二次対策を独学で進めるのは難しいと思いますので、二次対策に限ってはスクールのセミナーを受講するのはありだと思います




二次試験対策におけるテイスティングのポイントとしては、ざっと以下のようにまとめたい


 ・ 外観(色)と香りである程度まで品種の仮説を立てる
 ・ その後、口に含んで味わいを感じとる
 ・ 外観と香りから感じた最初の仮説が正しかったかどうかを味わいから検証する
 ・ 仮説を裏付ける味わいであればそのまま進む、仮説にあわなければもう一度香りに戻る
 ・ 品種とそれに応じた一般的なコメントの傾向を覚える、それに応じた解答を選ぶ


どちらにしても、どの品種であるかを決定してからコメントを選び始めたほうが良いと思います

やはり、品種はわからないけれど視覚、嗅覚、味覚から感じ取る情報をそれぞれそのままに選んでいくとかなりちぐはぐな回答になってしまうと思います


それと、ワインの温度も重要です

白ワイン、特にソービニヨンブランに顕著だと思っているのですが、しばらく時間が経ち、温度が上がってきてから再度テイスティングするとだいぶ印象が異なっていることがあります

最初に感じ取れなかった、青臭く麦わらのようで爽やかなソービニヨンブランの特徴が、後になってよりハッキリと感じられるかも知れない


本番では白2つ、赤2つ、リキュール類が2つの計6つのグラスが出ると思います

普通は最初に白からいくわけですが、最後のリキュールが終わってからもう一度白に戻った時にかなり味が変わってきてしまっている可能性があります

少なくとも、スクールではそういう経験をしました 

一般的には、温度が上昇した後で飲み直した時の方がより品種の個性が出ている可能性が高い


本番でも、僕はまず手でグラスを温めるようにしました

両手でグラスをすっぽりと覆って、クルクルと回し、温度を上昇させる

これはやって損はないと思います

多少の時間は必要となりますが、本番の試験を迎えるころにはマークシートからスピーディに答えを選ぶ作業には慣れているはずなので、あまり問題になるほどの時間ではないと思います



受験をするまでにどれだけのワイン経験があるかわかりませんが、僕の場合には二次試験対策として対策らしい対策に要する期間は結果的に約1ヶ月弱で十分だったということになります

人によって様々な受験理由があると思うので一概には言えないということは十分に分かっているのですが、エキスパート資格を取ろうと思う人でそれまでほとんどワインを飲んだことがないという人はあまりいないのではないでしょうか

ある程度ワインを飲んできて、それなりに品種ごとの違いを何となくでも理解している段階にあれば、対策としては1ヶ月程度で足りるということです

反対に、あまりワインを飲んでこなかった人の場合には、やはり普段からいろいろなワインを飲み比べておく必要はあると思います





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by arusanchi | 2013-03-08 06:00 | ワインエキスパート  

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